初版: 2026-01
更新: 2026-02
第1章 減っていく新規客
最近、新規のお客さんが減っている気がする。
甲賀市でカフェを営む佐藤さん(40代・仮名)は、毎月の売上表を見ながらそう感じていた。常連さんは来てくれる。ありがたい。でも、顔ぶれを見ると、みんな50代、60代。自分と同世代か、それ以上だ。
「このままいくと、10年後はどうなっているんだろう」
近くに新しいカフェができた。オシャレな内装で、Instagramでよく見かける。「あの店、いいよね」と言われているのを聞いた。自分の店のことを言われることはない。存在を知られていないのだから、当然だ。
知り合いのカフェオーナーに聞いてみた。
「SNSって、やった方がいいの?」
「うちはInstagramから月に5〜6人は新規が来るよ。特別なことはしてない。ランチの写真を週2回上げてるだけ」
月5〜6人。年間で60人以上。それだけの人が、SNSをやっていないせいで自分の店に来ていないのかもしれない。
その日の夜、佐藤さんはスマホでInstagramのアプリをダウンロードした。
第2章 毎日投稿の地獄
ネットで「SNS運用 始め方」と検索すると、たくさんの記事が出てきた。どれも「毎日投稿が大事」「継続が命」と書いてある。
よし、やってやる。佐藤さんはそう決めて、毎日投稿を始めた。
最初の1週間は続いた。コーヒーの写真、店内の様子、メニューの紹介。でも、いいねは5〜10。フォロワーも増えない。
2週目、ネタが尽きた。「今日は何を投稿しよう」と考えるだけで憂鬱になる。本業の仕込みがあるのに、SNSのことが頭から離れない。
1ヶ月後、投稿は週2回に減った。2ヶ月後、週1回。3ヶ月後、アプリを開くことすらなくなった。
「やっぱり、SNSは自分には向いていないのかも」
佐藤さんはそう結論づけて、Instagramのアイコンをホーム画面から消した。
第3章 誰かに相談してみようと思った
半年後。売上はさらに下がっていた。常連さんも、一人、また一人と来なくなる。高齢のお客さんは、体調を崩して外出が減る。新規が入ってこないと、ジリ貧だ。
「このまま何もしないわけにはいかない」
佐藤さんは、SNSのことを相談できる人を探した。ネットで調べているうちに、DP-GUILDという会社を見つけた。甲賀市を中心に、中小企業のWeb集客を支援しているらしい。
「とりあえず話を聞いてみよう」
無料相談に申し込んだ。数日後、Zoomでの相談が始まった。
第4章 「何のためにやるんですか?」
相談の冒頭、DP-GUILDの担当者から聞かれた。
「SNSで何を達成したいですか?」
佐藤さんは答えに詰まった。「えっと……お客さんを増やしたい、です」
「どんなお客さんですか?」
「……若い人、ですかね」
「若いって、何歳くらいですか?」
答えられなかった。何となく「若い人」と思っていただけで、具体的に考えたことがなかった。
担当者は続けた。「前回、毎日投稿しようとして続かなかったんですよね。なぜ毎日投稿しようと思ったんですか?」
「ネットで調べたら、毎日投稿が大事って書いてあったので……」
「目的を決めずに、手段だけ真似しても続かないんですよ。佐藤さんの場合、まず整理するところから始めましょう」
そこから1時間、担当者と一緒に考えた。
本当に来てほしいのは、平日ランチに来てくれる30〜40代の女性。この年代は子育てがひと段落して、友人とランチに行く機会が増える。甲賀市内に住んでいて、車で来れる距離の人。
30〜40代の女性がよく使うSNSは、Instagram。甲賀市のカフェ情報を探すとき、Googleマップと一緒にInstagramで雰囲気を確認する人も多い。プラットフォームはInstagramでいい。
投稿頻度は、週2回で十分。毎日は無理だし、無理をすると続かない。
投稿内容は、「今週のランチ」に絞る。毎週火曜と金曜、その週のランチメニューを写真付きで投稿する。ネタに困らないし、見る人にとっても分かりやすい。
成果の測り方は、「Instagram見て来ました」と言ってくれるお客さんが月に1人でも出たら成功。フォロワー数やいいね数は追わない。本当の目的は「来店」だから。
「これなら続けられそうですか?」と担当者に聞かれた。
「……やれる気がします」
「もし自分で投稿を続けるのが難しくなったら、うちで月4本からコンテンツ制作もできます。写真を送ってもらえれば、投稿文を作って代わりに投稿することもできる。まずは自分でやってみて、厳しければ相談してください」
前回とは違う。今度は、何のために、誰に向けて、どのくらいのペースで、何を投稿するのかが決まっている。しかも、続けられなくなった時の選択肢もある。
第5章 週2回でいい
相談から1週間後、佐藤さんはInstagramを再開した。
火曜日と金曜日の朝、ランチの写真を撮って投稿する。キャプションは短く、「今週の週替わりランチです。甲賀市でお待ちしています」。それだけ。
最初の1ヶ月は、反応がなかった。いいねは相変わらず一桁。フォロワーも10人くらい。前回と同じだ。
でも今回は、フォロワー数を気にしていない。目的は「来店」だ。続けることにした。
2ヶ月目、変化が起きた。
初めて来た30代の女性グループが、帰り際にこう言った。「Instagramで見て来ました。週替わりランチ、おいしかったです」
この瞬間、佐藤さんは「やってよかった」と思った。
3ヶ月目には、月に3〜4組が「Instagram見ました」と言って来店するようになった。フォロワーは50人程度。決して多くない。でも、その50人は「甲賀市でランチを探している人」だった。数より質だった。
第6章 続けられるようになった
今、佐藤さんは毎週火曜と金曜にInstagramを投稿している。もう習慣になった。
「毎日投稿しなくていい」と分かってから、SNSが苦痛じゃなくなった。週2回、ランチの写真を撮るだけ。それで月に3〜4組の新規客が来る。年間で40〜50人。
完璧を目指さなくてよかった、と思う。最初から「月5〜6人来なければ失敗」と考えていたら、続いていなかった。「月1人でも来たら成功」と決めたから、2ヶ月目の1組に救われた。
あの時、相談していなかったらどうなっていただろう。たぶん、SNSは「向いていない」と決めつけたまま、売上が下がるのを眺めているだけだった。
SNS運用とは何か。佐藤さんなりの答えはこうだ。
「自分の店を、見つけてもらうための入口を作ること。そのためには、誰に見てほしいのかを決めて、その人が見る場所に、続けられるペースで投稿すること」
毎日投稿することでも、フォロワー1万人を目指すことでもない。自分の店に合った形を見つけること。それがSNS運用だ。
あなたの場合は?
佐藤さんの失敗は「SNSを始めたこと」ではなかった。「目的なしに、毎日投稿という手段だけを真似たこと」だった。
SNS運用には、Instagram・X(旧Twitter)・LINE・Facebook・TikTokなど様々なプラットフォームがある。どれが正解かは、業種やターゲットによって異なる。飲食店ならInstagram、BtoBならX、若年層向けならTikTok、リピーター施策ならLINE。一概には言えない。
あなたは今、何のためにSNSを始めようとしている?
誰に届けたいのか。どのプラットフォームが合っているのか。週に何回なら続けられるのか。成果をどう測るのか。
それが決まっていないなら、まず整理することから始めた方がいい。一人で考えても答えが出ないなら、佐藤さんのように相談してみるのも手だ。
DP-GUILDでは、SNS運用の無料相談を受けている。「何から始めればいいか分からない」という段階でも大丈夫。目的とターゲットを一緒に整理するところから始められる。自分で運用できそうならそのまま進めばいいし、難しければ月4本からのコンテンツ制作で継続をサポートすることもできる。
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この情報は2026年2月時点のものです。SNSの仕様やアルゴリズムは頻繁に変わるため、最新情報は各プラットフォームの公式発表を確認してください。
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